道路美化運動の一環として、国道7 号植樹帯内の黒松を剪定・管理。
「のしろ白神の道」は秋田県北地域の国道7号や101号を中心とした総延長約100kmのルートです。この地域は、日本三大美林の秋田杉や黒松といった針葉樹や、世界遺産である白神山地のブナ林など四季折々に表情を変える広葉樹を多く目にすることも出来ます。当会が維持管理する黒松並木は、能代南ICから能代市内への玄関口となる位置にあり、また木の香る道づくり事業のモデル地区にも選定されたエリアに約1.5kmにわたって植栽されています。
昭和54年に国道7号能代バイパスが開通しましたたが、バイパス以外の国道沿いには秋田県能代市の木である「黒松」が植えられており、その黒松をバイパス沿いに移植してもらいたいという地域の声から、平成10年にバイパスの歩道拡幅整備に合わせて、現在の位置(延長1.5㎞)に黒松が151本植栽されました。更に、平成12年に「日本一の黒松並木をつくる会」が発足され、青年会議所が主催し、上記区間の南側に延長3.3 ㎞区間にわたり、国道7号の植樹帯に黒松約200 本を植栽しました。平成10年に植栽された区間については当初、全ての黒松の剪定・管理を能代市内在住のボランティアの方々でおこなっていましたが、徐々にボランティア人数が減少し、剪定・管理が厳しくなってきたことから、官民一体で黒松並木の景観を維持管理することを目的に、平成13年に市民団体「能代バイパス黒松友の会」が発足され、能代市、国土交通省とボランティア・サポート・プログラム(VSP)を締結し、それぞれ作業を分担し、活動を継続しています。
能代バイパス開通当時は、風の松原に象徴される黒松や、天然秋田杉など木都能代にふさわし く、能代特有の景観に配慮した道路整備が遅れていました。
港湾道路入り口から豊祥岱交差点までの国道7 号植樹帯内の黒松(151 本、延長1.5km)を会員約90 人で剪定・管理を年2 回(6 月及、10 月)行っています。黒松一本一本をオーナー制にし、自分がオーナーになっている黒松を丁寧に剪定・管理しています。
当該区間の国道7 号は日交通量約2 万台、沿線には商業施設が多く立地しており、ドライバー・歩行者の多くの方に、会員一人一人が丁寧に剪定・管理している個性豊かな黒松を楽しませてくれます。
地域の特色としては、秋田県能代市の木である「黒松」を植樹し、地域全体のイメージアップに繋がっているとともに、黒松の剪定・管理をオーナー制にすることにより、会員一人一人個性豊かな黒松が見られます。これまで、小学校での校外学習で黒松についての学習会を開催しているほかに、この活動を継続していくために、市外、県外まで新規会員を募集、さらに会員が講師となって、一般向けの剪定講習会も開催しています。
のしろ白神ネットワークの一員として、平成19 年から地域(住民)活動の活性化を目的としている「のしろまち灯り」にも参画しており、黒松並木に会員達が製作した田楽(灯籠)を約100基設置し、杉灯りと共に木都能代の地域イベント盛り上げに一役買っています。
能代バイパス黒松友の会の会員の高齢化に伴い、若手オーナー(親子、小学校)などの新規会員を募集し、風景街道である黒松並木を今後も官民一体となって維持管理していきたい。